「今年こそ、家をリノベーションしたい」
そう考えたとき、多くの方がまず気にするのは予算や間取りです。しかし、実はリノベーションの成功を左右する隠れた重要因子があります。
それが「季節」、つまり実施する時期です。
リノベーションは、解体、木工事、塗装、コンクリート打設など、天候や気温に影響される工程の積み重ねです。「いつやるか」によって、仕上がりの品質が変わり、職人の動きが変わり、そして何より「工事中のあなたのストレス」が劇的に変わります。
この記事では、1月から12月まで、それぞれの季節にリノベーションを行うメリットとデメリット、そして特有のリスクを徹底解説します。 1年の計は元旦にあり。いつ動き出し、いつ完成させるのがベストなのか、この記事を読んで計画を立ててください。
リノベーションの「繁忙期」と「閑散期」を知る

まず、業界全体の動きを把握しておきましょう。リノベーション業界には明確な「波」があります。
繁忙期は9月から12月、そして3月です
意外かもしれませんが、リフォームやリノベーション業界が最も忙しいのは年末にかけてです。「年内に工事を終えて、きれいな家で新年を迎えたい」という駆け込み需要が殺到するためです。また、決算期や新年度に向けた3月も職人のスケジュールが埋まりがちです。この時期のリスクとしては、職人が捕まらないこと、工期が延びやすいこと、そしてゆっくり打ち合わせができないことが挙げられます。
閑散期は1月から2月、そして6月から8月です
逆にお正月明けの1月から2月や、真夏の時期は比較的工事が落ち着きます。この時期のメリットは、じっくり相談に乗ってもらいやすいこと、腕の良い職人を確保しやすいこと、そして場合によっては値引き交渉がしやすい可能性があることです。
これらを踏まえた上で、季節ごとの詳細を見ていきましょう。
春(3月・4月・5月)のリノベーション

気候が安定し、新生活のスタートに最適な「王道の季節」です。 1年の中で最もリノベーションに適していると言われるのが春です。気候が穏やかで、窓を開けての作業もしやすく、工事がスムーズに進みます。
【メリットその1】施工品質が安定する
気温と湿度がともに最適であるため、建築資材のパフォーマンスが最大限に発揮されます。例えば、塗装の乾燥が早く均一になりやすく、壁紙の糊の定着も良く、コンクリートの硬化も理想的なスピードで進みます。技術的な失敗が最も少ない季節と言えるでしょう。
【メリットその2】工事中のストレスが少ない
住みながらリノベーションをする場合、工事中は窓を開けっ放しにしたり、エアコンなどの冷暖房が使えなかったりする期間が発生します。春ならその不便さをあまり感じずに過ごせるため、施主様の体調管理という面でも大きな利点があります。
【メリットその3】職人のパフォーマンスが高い
暑すぎず寒すぎない環境は、現場で働く職人の集中力を高めます。汗で手元が滑ることも、寒さで手がかじかむこともないため、非常に丁寧な仕事が期待できます。
【春のリスクと注意点】
良いこと尽くめに見えますが、注意点もあります。まずは「花粉」の飛散です。工事中は頻繁に資材の搬入出や換気を行うため、いくら養生をしていても家の中に花粉が入ってくることは避けられません。花粉症のご家族がいる場合は、高性能な空気清浄機を増設するなどの対策が必要です。
また、「新年度」特有の慌ただしさも無視できません。3月末から4月上旬は、世の中全体が引っ越しシーズンです。リノベーションに伴う仮住まいの物件が見つからなかったり、引っ越し業者の料金が通常の2倍以上に跳ね上がったりするリスクがあります。
そして何より「予約難」です。非常に人気のある季節なので、春に工事をしたいなら、前年の秋から冬には契約を済ませておく必要があります。「暖かくなってきたから相談しよう」というタイミングでは、着工は夏以降になってしまうでしょう。
夏(6月・7月・8月)のリノベーション

「梅雨」と「猛暑」との戦いになりますが、意外なメリットもあります。 一般的にリノベーションには不向きとされる夏ですが、工事内容によっては問題ありません。また、閑散期ならではのメリットを享受できる季節でもあります。
【メリットその1】日が長いことによる工期短縮
冬は夕方5時には真っ暗になりますが、夏は夜7時頃まで明るいのが特徴です。そのため、外装工事や足場作業などの時間を長く確保でき、結果として全体の工期短縮につながるケースがあります。
【メリットその2】予約が取りやすい
梅雨や猛暑を避けるお客様が多いため、施工会社や職人のスケジュールに余裕があることが多いです。希望の日程で工事を組みやすく、急ぎの案件でも柔軟に対応してもらえる可能性があります。
【夏のリスクと注意点】
最大のリスクは、梅雨時期の「塗装と乾燥」のトラブルです。6月から7月の梅雨時期は湿度が極端に高くなります。湿度が85パーセントを超えると、原則として塗装工事はできません。無理に行うと「白化現象」といって塗膜が白く濁ったり、早期の剥がれの原因になったりします。また、壁紙も湿気を吸って伸びた状態で貼ると、乾燥後に縮んで隙間ができるリスクがあります。この時期は「工期が予定通りに進まないこと」を前提にスケジュールを組む必要があります。
次に、猛暑による職人のダウンです。近年の猛暑は危険なレベルであり、空調のない現場での作業は熱中症リスクが高く、こまめな休憩が必須です。結果として作業効率が落ち、工期が延びることがあります。
そして、「住みながらリノベーション」の場合は地獄を見る可能性があります。エアコンを外して行う工事の場合、真夏の室内で過ごすことは不可能です。夏のリノベを選択するなら、「完全仮住まい」が鉄則だと考えてください。
秋(9月・10月・11月)のリノベーション

秋は仕上がり最高の「第2のベストシーズン」ですが、台風には警戒が必要です。 春と並んで人気の高い季節で、空気が乾燥してくるため、特に「塗装」や「木材」を扱う工事には最適です。年内入居を目指す人たちの工事が集中します。
【メリットその1】塗装・外壁工事のベストシーズン
秋晴れが続く時期は、塗料の乾きが良く、美しく仕上がります。屋根や外壁のリノベーションには最も適しています。
【メリットその2】快適な引越しと入居
工事が終わり、新居に引っ越す際も気候が良いのでスムーズです。新しい家具を選んで配置したり、友人を招いたりするのも楽しい時期でしょう。
【メリットその3】換気がしやすい
接着剤や塗料の臭いを外に逃がすための換気がしやすく、シックハウス症候群などのリスクを低減できます。窓を開けて風を通す作業が苦になりません。
【秋のリスクと注意点】
秋の最大のリスクは「台風」による中断と被害です。9月から10月は台風シーズンです。足場を組む外装工事の場合、台風が来ると足場のシートを畳んだり、工事を中断したりする必要があります。また、強風で飛来物があり、施工中の箇所が傷つくリスクもゼロではありません。
また、11月に入ると急速に日が短くなります。夕方の作業時間が限られるため、照明器具がまだついていない現場では作業効率が落ち始めます。
さらに、この時期は人気すぎて職人が捕まらないことがあります。「年内完工」を目指す案件が集中する時期だからです。この時期に追加工事を依頼しても、年明けまで待つ可能性があると覚悟しておきましょう。
冬(12月・1月・2月)のリノベーション

空気は澄んでいますが、気温低下による「施工不良」に注意が必要です。 冬は閑散期に入りますが、実はプロ目線で見ると「内装工事」には悪くない季節です。ただし、寒冷地や外工事には厳しい制約があります。
【メリットその1】空気が乾燥しているため木工事に最適
木材は湿気を含むと膨張し、乾燥すると収縮する性質があります。乾燥している冬に施工したフローリングや建具は、その後の狂い(反りや隙間)が出にくいという利点があります。
【メリットその2】じっくり打ち合わせができる
年明けの1月から2月は、施工会社の営業担当も少し落ち着く時期です。繁忙期のように急かされることなく、プランニングに時間をかけられます。
【メリットその3】自治体の補助金リセットのタイミング
多くの自治体で4月から新年度の補助金が始まります。1月から3月に計画を詰め、4月の申請開始と同時に着工するという「最も賢いスケジュール」を組むための準備期間として最適です。
【冬のリスクと注意点】
冬の最大のリスクは、塗装やコンクリートの「凍結」です。気温が5度を下回ると、水性塗料は乾燥しなくなり、コンクリート中の水分が凍って強度が出なくなる「凍害」のリスクがあります。無理に工事を進めると、数年後にひび割れや剥離の原因になります。そのため、適切な「耐寒剤」の使用や、採暖(現場を温めること)が必要になり、コストがかさむ場合があります。
また、給湯器などの設備機器が納期遅延を起こしやすいのも冬の特徴です。給湯器が故障しやすい冬場は、メーカーへの交換注文が殺到します。リノベーションで新しい給湯器を入れたくても「在庫がない」という事態が起きやすい時期です。
入居したい時期から逆算する今やるべきこと

リノベーションには「検討期間(1〜2ヶ月)」と「契約・詳細設計(1ヶ月)」、そして「工事期間(2〜4ヶ月)」が必要です。つまり、思い立ってから入居まで最短でも4ヶ月から6ヶ月かかります。 1月1日の今日、あなたがいつ入居したいかによって、動き出しのリミットが決まります。
【パターン1】ゴールデンウィークまでに住みたい場合
残念ながら、大規模なフルリノベーションの場合はすでに手遅れの可能性が高いです。今からプランニングを始めても、着工は早くて3月。工期が2ヶ月以上かかるならGWには間に合いません。 対策としては、大規模な工事は諦め、水回りの交換やクロスの張り替えなどの「部分リノベーション」に切り替えることです。それであればまだ間に合います。今すぐ業者に連絡してください。
【パターン2】お盆休み(夏)までに住みたい場合
今すぐ、つまり1月中に物件探しやリノベーション会社への相談を開始してください。 1月に会社や物件を選び、2月にプラン決定と契約、3月から4月に着工という流れを作れれば、6月から7月に完成し引き渡しを受けられます。 このスケジュールなら、春のベストシーズンに工事を行い、梅雨入り前後に完成させることが可能です。最もおすすめのパターンです。
【パターン3】年内(お正月)までに住みたい場合
夏前の6月頃までに動き出せば余裕があります。 焦る必要はありませんが、消費税増税や資材高騰のニュースがある場合は早めに動くのが吉です。また、人気のリノベ会社は半年先まで埋まっていることもあるため、1月から3月の間に「会社選び」だけでも済ませておくと、秋の繁忙期に優先的に工事を入れてもらえます。
まとめ

ここまで季節ごとの特徴を見てきましたが、総合的に見て「いつ動き出すのが正解か?」と問われれば、答えは「今(1月)」です。なぜなら、1月は工事こそ適さない日もありますが、「計画を立てる」「資金計画を練る」「家族で話し合う」には最高の時期だからです。1月から2月にじっくりプランを練る。 3月から5月の「ベストシーズン」に着工する。 梅雨前に完成し、快適な夏を迎える。これが、品質、コスト、精神的な余裕のすべてにおいて、最も失敗の少ないリノベーションの黄金ルートです。
季節を味方につければ、リノベーションはもっとスムーズに、もっと高品質に仕上がります。 カレンダーを広げて、理想の「完成日」に印をつけることから始めてみませんか?
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